広報・宣伝チーム

データのグラフ図表化と作成上のポイント

投稿日:2020年2月7日 更新日:

アンケートやデータを集め集計しただけでは単なる数字の集約で、それが何を示しているのかすぐには解りません。しかし、グラフや図表にして「見える化」することによりそれを見る人が一瞬にしてその意味を明らかに解らせることができます。
グラフ・図表には、棒グラフ・折れ線グラフ・円グラフ・帯グラフ・ヒストグラム・レーダーチャート・散布図・三角グラフなどがあります。
ここでは、一般的によく使われるグラフ図表を説明します。

●グラフ図表
  1. 棒グラフ
    棒グラフはデータの大小を比較するのに適しています。
    例えば、「月別の売上を比較したい」「各支店ごとの売上を比較したい」などです。
    ◎作成上の注意点
    ・データの多い順(または少ない順)に並べる
    ・都道府県データの場合、北から順に並べることもある。
    ・五十音順に並べる。
    ・横軸が年や月といった時間軸である場合、時間の順に並べる。
    ・質問に対する回答を並べる場合、質問票の順と同じ順に並べる。
  2. 折れ線グラフ
    1つのデータが増加するとき、それに伴って、もう一つのデータがどう変化したかを表すのに向いています。
    ◎作成上の注意点
    ・折れ線グラフでは、複数のデータを一つのグラフに重ねて描き、「こちらのデータは増加しているが、こちらは減少」という比較をすることがありますが、その場合、線の区別がつきやすいよう、線を色分けしたり、実線と破線を使い分けたりします。
  3. 円グラフ
    全体に含まれる各項目がどのような比率で構成されているのかを表すときに使われます。
    ◎作成上の注意点
    ・データは時計の12時の位置から時計回りに大きい順に並べる。「その他」はいくら大きくても一番最後に表示する。
    ・あまり扇形が小さくなるとグラフが見えにくくなるので、構成比が小さいものはまとめて「その他」にした方がよい。
    ・また、「○○に賛成ですか」のような質問での円グラフは、必ずしもデータの大きい順に並べず、「賛成」「どちらかといえば賛成」を合せて過半数かどうかということを、一目でわかるようにする方がよい。
  4. 帯グラフ
    帯グラフは構成比がどう変化したかを比較したい場合、長さをそろえた棒を並べ、それぞれを100%として構成を表します。
    ◎作成上の注意点
    構成比をみることが目的なので、棒の長さは全て同じにします。
    また、項目を並べる順番を途中で変えると、割合の変化がグラフを見てわからなくなってしまうので、一つのグラフの中では順番を変えないでおきます。
  5. ヒストグラム
    ヒストグラムは、データの散らばり具合をみるのに使われます。
    横軸にデータの階級を、縦軸にその階級に含まれるデータの数(例:人数、個数など)をとって棒グラフで表します。
    ◎作成上の注意点
    ヒストグラムを描く際には、「階級数をいくつに分ければよいか」というのが問題になります。 通常は、5~10くらいの階級数でヒストグラムを描いてみて、あまりデータの散らばりが見られなければ階級数を変えてみる、という方法をとります。
  6. レーダーチャート
    レーダーチャートは、複数のデータ(指標)を一つのグラフに表示することにより、全体の傾向をつかむのに用いられるグラフです。円を、データの項目数に応じて中心から放射状に線を引き、それぞれの線上に、データを表示します。そしてそれらを線で結んで、その形状を見ます。
    ◎作成上の注意点
    レーダーチャートの作成では、通常「外に行くほど良い」となるようにします。
  7. 散布図
    散布図は縦軸と横軸にそれぞれのデータがあてはまるところにプロット、2つの量の関係がどのように分布になっているかを表すグラフです。
    ◎作成上の注意点
    散布図でわかることは、2つの量の間に関係があるかということだけであり、因果関係(どちらかが原因となって、もう一方が起こる)を示すものではありません。
    例えば、働いている人について、血圧と給料の関係を散布図に描いたとします。普通は、年齢が高い人ほど血圧が高く、また年齢が高いほど給料も高くなるので、「血圧と給料には関係があります」という散布図になります。でも、これから、「血圧を高くすると、給料が上がります」ということにはなりませんよね。
○作成上のポイント
  1. 何を伝えたいのかを明確にする
    見やすい資料を作るために最も大切なことは、この資料で何を伝えたいのか、何を表現したいのかを明確にすることです。
    意図のないグラフ図表では、グラフを見る側がグラフの内容を読み取れなかったり、読み取りに労力をかけます。
    例えば、
    ・このグラフで直近の売り上げが上昇していることを明確に伝えたい
    ・他社と比較し、シェアが上がっていることを表現したい
    ・成長要因となっている商品を示したい
  2. 必要性の低い数字は消す
    グラフはシンプルであればあるほどよいです。余計な情報が頭に入らず、瞬時にグラフの意味することが理解できます。また、グラフの目盛り数は可能な限り少なくします。
  3. 棒グラフで項目が多い場合、横棒グラフに
    棒グラフで項目が多いと横に長いグラフになってしまいます。
    横に長いグラフは、グラフの位置と数字が遠くになり見づらいグラフになってしまします。(下図)
  4. 並べ替えて順番を整える
    比較を目的としたグラフを作る場合、並びがバラバラのグラフは見にくいので、多い順に並べ替えて表現してください。ただし、時系列のグラフの場合は、順番を変えてはいけません。
  5. 円グラフはグラフ内に%を記載
    円グラフ作成では、項目ごとの割合を見るのが目的です。%の記載がなければ、微妙な差の理解ができません。
  6. その他
    1.単位、桁数を記載する。
    2.桁数が大きい場合は、千円単位や百万単位とする。
    3.飾りをつけたり、立体的に表現したりなどはしない。

※グラフ図表は、シンプルでわかりやすくが基本です。

詳しくはこちら(アンケートまるごとソリューション

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